増え続ける在宅看護
なぜ在宅看護が増えている?
在宅看護が増加している背景に
①高齢化に伴う要介護者の増加
②高騰する医療費
③QOL(生活の質)の向上
があります。
①は日本の現状をみれば誰もが予想できる事実。今後深刻化が見込まれる医療の人材不足・病院不足に対応する手段として「訪問看護」は注目を集めています。②の原因には、高齢化や医療の高度化が挙げられていますが、それ以外にも国の医療費の無駄遣い(お金の分配が上手くできていない)などさまざまな問題が作用しているようです。自己負担を減らすために、訪問看護を利用する人が増えるのは当然ですよね。③QOLの向上の原因は、日本の生活水準が上がり「家族と一緒にいたい」「自分らしく生きたい」と人々が生活の質を重視し出したことが関係しています。在宅医療はそんなQOLの高まりにも対応できます。
看護師不足に対応するために行われていること
基本的に看護師は医師の指示に従って看護を行いますが、訪問看護師は医師がいつも側にいる訳ではないため、看護師の判断で進める業務が多くなります。結果言うまでもなく、訪問看護師には豊富な知識と経験、そして的確な判断力が求められます。「ただ看護スキルを持っているだけでは簡単に勤まらない」一筋縄ではいかない仕事であることから希望する人が少なく、訪問看護師の不足は非常に深刻です。
こうした看護師不足を解消するために、地域ではさまざまな対策がとられています。
自治体では、訪問看護師育成セミナーや潜在看護師の支援といった取り組みを実施しています。医療機関の中でも特に求人ニーズが高い訪問看護師の育成は国全体がサポートしているので、ぜひあなたの地域の自治体に問い合わせてみてくださいね。
患者さんとその家族のサポートが求められている
これから自宅療養する人が増えていく中で一番大切なことは「患者さんとその家族のサポート」です。世間では、介護疲れで家族がうつ病になってしまったり、ひどい場合は自殺や心中を図ってしまう事件も起きています。今も多くの介護人が、先の見えない不安と介護の責任に押し潰されて、悲しい孤独の中に飲み込まれてしまっています。悲しい事件が相次ぐ中、在宅医療の経験と知識で家族全体を支えることができる「訪問看護師」の存在は非常に大きいです。どうかあなたの力で孤立してしまった介護人を助けてあげてください。
たくさんの患者さんと介護人を救う訪問看護師は、これからの日本の安心できる未来作りに大きな影響を与える人材として、重要な役割を果たしていくでしょう。
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訪問看護師と切っても切れない介護のお話
「訪問看護」と「訪問介護」の違い、あなたはわかりますか?ここでは「在宅サポートの仕事」という同じ役目を果たすそれぞれの職種ごとの違いをハッキリさせています。在宅医療の世界について広く学びましょう。